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伊東屋コラム

伊東屋と万年筆

ITOYA COLUMN 伊東屋コラム

2013.05.24

伊東屋と万年筆

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書くもののお話から。

伊東屋で筆記具というと、まず万年筆のことを指します。
K.ITOYAの看板にもなっている通り、
「書くこと」の中心には万年筆があるとしているからです。

なぜ、万年筆か?
昔からあるものだから、見た目がかっこいいから?
いえいえ、それだけが理由ではありません。

「書く」という行為を手に、身体に、心に、最も伝えてくれる道具は万年筆であると、伊東屋は考えています。

ボールペンやシャープペンシル、鉛筆は、その構造はそれぞれ違いますが、
いずれもペン先を紙に押し付けてインク(黒鉛)を定着させていくことで筆記ができます。
対して万年筆は、紙にペン先をやさしく当てるだけで自然とインクが出てくるため、
手にかかる負担がぐっと少なくなり、書くことそのものにより心を傾けることができます。
結果、書かれた文字には頭の中の考えや気持ち、書く人の性格までが表れているのです。

意味を伝達することが、ことばの一番の目的です。
しかし、万年筆で書いた文字にはそれ以上の何かがにじみ出ていて、
それはほんのささやかな違いですが、気持ちをたのしく、豊かにさせてくれるものだと思います。

ごく普通の、黒いインクのボールペンがあれば、生活に支障はありません。
でも、一本でもいいから万年筆を持って、小さなことでもいいから何か書いてみてください。
それを読むだれかが、たとえば未来の自分が、
その文字から今この瞬間のあなたを感じることができるでしょう。

 

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